天地人研究所 株式会社
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―― 実生活のいろいろなところに成長のきっかけがある ――
新旧の学習指導要領の違い――中学〈数学〉
文部科学省は、2008年(平成20年)3月28日に「中学校学習指導要領」を告示しました。
この新しい学習指導要領の第2章第3節〈数学〉によって、中学〈数学〉の学習内容がどう変わるかを、学年ごとに示します。
いちばん大きな変更は、次の2点です。
- 「資料の活用」として、中学1年に「資料の散らばり、ヒストグラム、代表値」が、中学3年に「標本調査」が新しく加わった。
- 中学1年〜3年に「数学的活動」が新しく設けられた。
■ 中学1年〈数学〉の学習内容の変更点
- A 数と式
-
「数の集合と四則計算の可能性」「大小関係を不等式を用いて表す」が新しく加わる。――これらは高校から降りてきました。
「簡単な比例式を解く」が新しく加わる。
(削除はなし)
- B 図形
-
「図形の移動(平行移動、対称移動、回転移動)」「投影図」「球の表面積と体積」が新しく加わる。
(削除はなし)
- C 関数
-
「関数関係の意味を理解する」が新しく加わる。――これは中2から降りてきました。
(削除はなし)
- D 資料の活用
-
「ヒストグラムと代表値(ヒストグラムやいろいろな代表値を用いて、全体の傾向をとらえる)」「誤差と近似値」「a×10^xの形の表現法」が新しく加わる。――これらは高校から降りてきました。
(削除はなし)
- 数学的活動
-
「既習の数学を基にして、数や図形の性質などを見いだす」「日常生活で数学を利用する」「数学的な表現を用いて、自分なりに説明し伝え合う」が新しく加わる。――〈数学的活動〉という項目そのものが、これまでありませんでした。
■ 中学2年〈数学〉の学習内容の変更点
- A 数と式
-
「A=B=Cの形の連立二元一次方程式」が新しく加わる。――これはいわゆる〈歯止め規程〉で「取り扱わない」とされていました。
(削除はなし)
- B 図形
-
「円周角と中心角の関係」がなくなる。――これは、円周角の定理の逆もふくめて、中3でもっと深く学びます。
(付加はなし)
- C 関数
-
(付加も削除もなし)
- D 資料の活用
-
(付加も削除もなし)
- 数学的活動
-
「既習の数学を基にして、数や図形の性質などを見いだし、発展させる」「日常生活や社会で数学を利用する」「数学的な表現を用いて、根拠を明らかにし筋道を立てて説明し伝え合う」が新しく加わる。――〈数学的活動〉という項目そのものが、これまでありませんでした。
■ 中学3年〈数学〉の学習内容の変更点
- A 数と式
-
「平方根表」「多項式を一つの文字に置き換えてする因数分解」が新しく加わる。――これらはいわゆる〈歯止め規程〉で「取り扱わない」とされていました。
「有理数・無理数」「二次方程式の解の公式」が新しく加わる。――これらは高校から降りてきました。
(削除はなし)
- B 図形
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「立体の相似」「相似な図形の面積比と体積比」が新しく加わる。――これらは高校から降りてきました。
「円周角と中心角の関係(円周角の定理の逆もふくむ)」が新しく加わる。――「円周角の定理の逆」以外は中2から上がって来ました。「円周角の定理の逆」は高校から降りてきました。
(削除はなし)
- C 関数
-
「いろいろな事象の中に、関数関係があることを理解する」が新しく加わる。――これは高校から降りてきました。
(削除はなし)
- D 資料の活用
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「標本調査(標本を取り出して調べることで、母集団の傾向をとらえる)」が新しく加わる。――これは高校から降りてきました。
(削除はなし)
- 数学的活動
-
「既習の数学を基にして、数や図形の性質などを見いだし、発展させる」「日常生活や社会で数学を利用する」「数学的な表現を用いて、根拠を明らかにし筋道を立てて説明し伝え合う」が新しく加わる。――〈数学的活動〉という項目そのものが、これまでありませんでした。
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