天地人研究所 株式会社
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新旧の学習指導要領の違い――中学3年〈理科〉
文部科学省は、2008年(平成20年)3月28日に「中学校学習指導要領」を告示しました。
この新しい学習指導要領の第2章第4節〈理科〉によって、中学3年〈理科〉の学習内容が具体的にどう変わるかを、以下に示します。
■ 中学3年〈理科〉の学習内容の変更点
- 物理の領域
- 「力がつり合う条件」「力の合成と分解」が新しく加わる。――「力がつり合う条件」は中学1年で学んでいましたが、中学3年に移し、「力の合成と分解」まで深めます。
「自由落下」が新しく加わる。――新指導要領案の字面を見ると、「力が運動の向きを変えること」が追加され、等速円運動のようなものを学ぶことになるようにも読めますが、そこまで深めることはないと思われます。
「仕事」「仕事率」「仕事の原理」が新しく加わる。
「物体のもつエネルギーの大小は、それが他の物体にする仕事の大小ではかられること」「力学的エネルギーの総量が保存されること」が新しく加わる。――前者に関連して「物体の衝突」(小学5年で学んでいた)を学びます。後者は、これまでは「位置エネルギーと運動エネルギーが互いに移り変わること」まででした。
(削除はなし)
- 化学の領域
- 「水溶液には、電流が流れるものと流れないものがあること」「原子のつくり――電子と原子核(陽子・中性子)」「イオンのでき方」「イオン式」が新しく加わる。
「化学電池の電極で起こる反応」「代表的な電池」が新しく加わる。
「酸と水素イオン」「アルカリと水酸化物イオン」「pH」「中和反応で水と塩ができること」「水に溶ける塩と溶けない塩」が新しく加わる。――「酸とアルカリ」「中和と塩」は中学1年で簡単に学んでいましたが、中学3年に移し、イオンと関連させて深く学びます。
「酸化と還元」「化学変化にともなう熱の出入り」がなくなる。――これらは中学2年に降ろされました。
- 生物の領域
- 「遺伝の規則性(分離の法則)と遺伝子」「遺伝子の正体がDNAという物質であること」「遺伝子が変化すると形質が変化すること」が新しく加わる。
「生物の体は細胞からできていること」「植物細胞と動物細胞のつくり」がなくなる。――これらは中学2年に降ろされました。
- 地学の領域
- 「月の公転と見え方」「日食・月食」「太陽系に惑星以外の天体が存在すること」「銀河系」が新しく加わる。
(削除はなし)
- 自然と人間と科学技術の領域
- 「熱の伝わり方」「エネルギーを変換して利用するときの効率」「放射線の性質と利用」が新しく加わる。
「地球の温暖化」「外来種」「地球規模でのプレートの動き」が新しく加わる。――外来種の例としては、ブラックバスやアライグマ。
(削除はなし)
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