天地人研究所 株式会社
天と地とその中にすむ人 ―― 天地人 ―― あめつちひと
―― 実生活のいろいろなところに成長のきっかけがある ――
新旧の学習指導要領の違い――小学〈理科〉
文部科学省は、2008年(平成20年)3月28日に「小学校学習指導要領」を告示しました。
この新しい学習指導要領の第2章第4節〈理科〉によって、小学〈理科〉の学習内容がどう変わるかを、学年ごとに示します。
■ 小学〈理科〉の学習内容の変更点
- 小学3年〈理科〉
- 物質・エネルギーの領域で、「ものは形が変わっても重さは変わらない」「ものは体積が同じでも重さがちがう(ことがある)」「風の力でものを動かす」「ゴムの力でものを動かす」が新しく加わる。
生命・地球の領域で、「いろいろな生物がおり、色・形・大きさなどがちがう」「生物は周辺の環境とかかわって生きている」が新しく加わる。――旧指導要領の「昆虫は植物を食べたりすみかにしたりしている」は、新指導要領の「生物は周辺の環境とかかわって生きている」にふくまれていると思われます。
(削除はなし)
- 小学4年〈理科〉
- 物質・エネルギーの領域で、「水が氷になると体積がふえる」が新しく加わる。
生命・地球の領域で、「人の体には骨と筋肉がある」「人の体は骨と筋肉のはたらきで動く(関節のしくみとはたらき)」「天気によって1日の気温の変化がちがう」「月は日によって形が変わって見える」が新しく加わる。――「天気によって1日の気温の変化がちがう」は小学5年から降りてきました。
「落葉樹」「植物の個体の死」がなくなる。
- 小学5年〈理科〉
- 物質・エネルギーの領域で、「電流が流れているコイルは鉄心を磁化する(電磁石)」「電流の向きが変わると、電磁石の極が変わる」「電磁石の強さは、電流の強さやコイルの巻数によって変わる」が新しく加わる。――これは小学6年から降りてきました。
生命・地球の領域で、「魚は水中の小さな生物を食べている」「川の上流と下流で、川原の石の大きさや形がちがう」「雲の量や動きは、天気の変化と関係がある」が新しく加わる。さらに、「魚の誕生」と「人の誕生」が、どちらか一方の選択から、両方の必修に変わる。
「てんびんのしくみとはたらき」「てこのつり合いの規則性」がなくなる。――これは小学6年に上がりました。
「物体の衝突」がなくなる。――これは中学3年に上がりました。
「天気によって1日の気温の変化がちがう」がなくなる。――これは小学4年に降りました。
- 小学6年〈理科〉
- 物質・エネルギーの領域で、「てんびんのしくみとはたらき」「てこのつり合いの規則性」「てこを利用した道具」「電気はおこしたり蓄えたりできる」「電気は光・音・熱などに変えることができる」「電熱線の発熱は電熱線の太さによってちがう」「電気を利用した道具」が新しく加わる。――「てんびんのしくみとはたらき」「てこのつり合いの規則性」は小学5年から上がってきました。
生命・地球の領域で、「体内の主な臓器(肺・胃・小腸・大腸・肝臓・腎臓・心臓)」「根・茎・葉に水の通り道(道管)がある」「葉からの蒸散」「水は生物と周囲の環境の間を循環している」「生物どうしの食う食われるの関係(食物連鎖)」「月の輝いている側に太陽がある」「月の形の見え方は、(地球から見た)太陽と月の位置関係によって変わる」「月の表面のようすは太陽とはちがう」が新しく加わる。さらに、「火山の噴火による土地の変化」と「地震による土地の変化」が、どちらか一方の選択から、両方の必修に変わる。――旧指導要領の「生きている植物体や枯れた植物体が動物によって食べられる」は、新指導要領の「食物連鎖」にふくまれていると思われます。
「電磁石」「電磁石の極と電流の向きとの関係」「電磁石の強さと電流の強さやコイルの巻数との関係」がなくなる。――これは小学5年に降りました。
常在成長(じょうざいせいちょう) ―― いつでもどこでも成長できる