天地人研究所 株式会社

中学〈数学〉の「積極的な移行措置」の予想――平成22年度

■ 2010（平成22）年度の具体的な措置

「積極的な移行措置」の基本方針と文部科学省の「中学校学習指導要領」第２章第３節〈数学〉をもとにすると、2010（平成22）年度には次の措置が必要になります；

中学１年

旧指導要領の中学１年での学習内容に対して、前年度と同じ追加をする。

中学２年

旧指導要領の中学２年での学習内容に対して、
『B 図形』について「円周角と中心角の関係」を削除――これは翌年の中３時点で、「円周角の定理の逆」とあわせていっそう深く学習するので、中２のこの時点で学ぶ必要はありません。
『数学的活動』を追加


中学３年

旧来の通りで、追加も削除もなし。

中学２年の学習内容に多少の増減がありますが、授業時間数は週３コマのまま変わりません。

■ 2010（平成22）年度の教科書の問題点

2010（平成22）年の４月時点では、新指導要領に対応した新しい教科書はまだできていないため、生徒は旧教科書を持っています。しかし、『数学的活動』を除けば中学２年には追加事項がないため、第２学年用の旧教科書に学習内容の欠落の問題は生じないと考えてよいでしょう。
第１学年用の旧教科書には、前年度と同じ問題が生じます。