天地人研究所 株式会社
天と地とその中にすむ人 ―― 天地人 ―― あめつちひと
―― 実生活のいろいろなところに成長のきっかけがある ――
小学〈理科〉の移行措置(案) ―― 2010年度(平成22年度)
文部科学省が2008年(平成20年)3月28日に告示した「小学校学習指導要領」第2章第4節〈理科〉および同年4月24日に公表した移行措置の案(学習内容の案や授業時間数の案)小学〈理科〉部分をもとにすると、2010年度(平成22年度)の移行措置は次のようになります。
■ 小学3年 ―― 2010年度(平成22年度)の移行措置
前年と同じです。
■ 小学4年 ―― 2010年度(平成22年度)の移行措置
前年と同じです。
■ 小学5年 ―― 2010年度(平成22年度)の移行措置
- 前年の小学5年での学習内容に対して、
- 物質・エネルギーの領域
-
追加も削除もなし。
- 生命・地球の領域
-
【天気の変化】で、「雲の量や動きは、天気の変化と関係がある」を追加する。――野外に出て空を見上げ、雲のようすを観察することから始めます。雲の名前は中学2年で学び、ここでは扱いません。
【流水のはたらき】で、「川の上流と下流で、川原の石の大きさや形がちがう」を追加する。――流水の3つのはたらき「浸食」「運搬」「堆積」に基づいて説明します。
「天気によって1日の気温の変化がちがう」を削除する。――これは前年に(小学4年で)学習ずみです。
これを新指導要領と比較すると、まったく同じです。
授業時間数は、前年=新指導要領と同じです。(週3コマ=年105コマ、旧指導要領より週0.3コマ増=年10コマ増)
■ 小学6年 ―― 2010年度(平成22年度)の移行措置
- 前年の小学6年での学習内容に対して、
- 物質・エネルギーの領域
-
【てこの規則性】で、「てんびんのしくみとはたらき」「てこのつり合いの規則性」「てこを利用した道具」を追加する。――てこは、支点・力点・作用点のうちの支点が真ん中にあるタイプだけでなく、力点や作用点が真ん中にあるタイプも取り上げ、実生活に役立っていることを実感させます。
【電気の利用】で、「電気はおこしたり蓄えたりできる」「電気は光・音・熱などに変えることができる」「電気を利用した道具」を追加する。――電気をおこす実験には、手回し発電機などを使います。電気を蓄える実験には、コンデンサーなどを使います。
「電流が流れているコイルは鉄心を磁化する(電磁石)」「電流の向きが変わると、電磁石の極が変わる」「電磁石の強さは、電流の強さやコイルの巻数によって変わる」を削除する。――これは前年に(小学5年で)学習ずみです。
- 生命・地球の領域
-
追加も削除もなし。
これを新指導要領と比較すると、次の学習内容が追加されずに軽減されています;「水は生物と周囲の環境の間を循環している」。
授業時間数は、前年=新指導要領と同じです。(週3コマ=年105コマ、旧指導要領より週0.3コマ増=年10コマ増)
■ 教科書の問題点 ―― 2010年度(平成22年度)
2010(平成22)年4月時点では、新指導要領に対応した新しい教科書はまだできていないので、児童は旧教科書を持っています。追加事項の大部分は旧教科書には載っていないため、欠落を補充する資料が作成され、児童全員に配布されます。
常在成長(じょうざいせいちょう) ―― いつでもどこでも成長できる